お彼岸によせて
2020年の年末に満110歳で亡くなるまで、大東の最高齢者だったらしい。
病がちな母に代わり幼い頃より私の世話をしてくれた祖母は、私が結婚し再び同居を始めた後、
年子で生まれたひ孫の面倒もみてくれた。そしてよく遊んでくれた。
一緒に絵本を見たり、ミニカーやブロックなどのオモチャで遊び、おやつを食べ、
幼児番組を大音量で観ていた。
子育てをしている頃『ちょっと目を離したすきに…』ということがないのが
本当に心強かった。
自分のシルバーカーのフタをあけ、その中にひ孫を立たせてバーにつかまらせ、
散歩にも連れて行ってくれてた。
ベビーカーは頼りない、というのが祖母の言い分だった。
シルバーカーをそんなふうに使う年寄りはそうはいない(笑)
子供が幼稚園に通うようになって、「あのおばあちゃんのシルバーカーに乗ってた子か！」と
ママ友の間でちょっとした話題になったりした。
祖母は100歳を超えた頃から認知症が進みはじめ、やがてグループホームに入った。
このお彼岸は、そんな祖母にとても可愛がってもらった長男と一緒にお墓参りに行った。
「4月から社会人になります。応援してやってね」と伝えた。 H
2022年03月22日 10:02
